霧島茶を育てる私たちの茶畑には、樹齢80年を超える古い茶の株が今も残っています。品種の名は「やまとみどり」。今村茶園の初代・ヒサエが戦後の頃に植えたこの在来種は、時代を超えて今も和紅茶として生きています。今回は、その物語を、ストーリーページに記された範囲でご紹介します。
ヒサエが植えた一株
今村茶園のはじまりは、1947年頃、戦後の混乱期にさかのぼります。初代のヒサエは、牛の飼育などと並んで、農業の一つとして茶を植えはじめました。やがて国を挙げて紅茶が奨励された時代、ヒサエが最初に植えたのが、在来種の「やまとみどり」でした。
煎茶の時代へ
やがて1960年代に入ると、日本のお茶は紅茶から緑茶へと大きく転換していきます。多くの茶畑で、紅茶向けの在来種は煎茶に適した品種へと植え替えられていきました。今村茶園も煎茶を中心とする茶園へと歩みを進め、1970年には二代目のヨシハルが自家製造の工場を建て、栽培から製造までを一貫して行う体制を整えました。
今も生き続けるやまとみどり
そうした変化の中でも、ヒサエが最初に植えたやまとみどりの株は、絶やすことなく残されました。鹿児島空港の滑走路を見渡す南向きの茶畑に、その株は今も根を張っています。植えられてからすでに75年以上。煎茶の時代になった今、やまとみどりは多くを語ることなく、和紅茶として生き続けています。
一杯の和紅茶に宿るもの
初代が植えた株が、三世代を超えた今も同じ土地で葉をつけ、一杯の和紅茶になる——それは私たちにとって、単なる歴史ではなく、日々の茶作りのすぐそばにある事実です。時代に合わせて新しい品種や技術を取り入れながらも、はじまりの一株を残しておくこと。その両方が、今村茶園の今をつくっています。
今村茶園の物語
ヒサエから今に至る私たちの歩みについては今村茶園の物語で、その茶を育てる霧島の土地については霧島茶とはでもご紹介しています。
よくあるご質問
Q. やまとみどりとはどんな品種ですか?
古くからある在来種のひとつです。今村茶園では、初代ヒサエが1947年頃に植えた株が残り、現在は和紅茶として仕上げています。
Q. 樹齢80年の茶の木はめずらしいのですか?
多くの茶畑では定期的に植え替えが行われるため、植えた当時の株がこれほど長く残るのは珍しいことです。私たちにとって大切な存在です。







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