霧島茶の製造では、篩がけや色彩選別の工程で、製品にはならない茶葉がどうしても生まれます。私たちはそれらを捨てません。集めて、もう一度畑へ返します。「茶にとって、最も良い肥料は茶そのもの」——この考えのもとで続けている、循環型のお茶づくりについてお話しします。

選別で外れた葉のゆくえ

仕上げの工程では、茶葉を大きさや形で篩い分け、カメラによる色彩選別で茎や茶けた葉を取り除きます。品質を守るために欠かせない工程ですが、その分だけ製品にならない葉が残ります。これらは集められ、トラックで畑へ運ばれ、茶の木の根元に敷かれます。工場と畑のあいだを、葉がぐるりと循環しているのです。

敷くことの働き——雑草を抑え、土を守る

畑に返された茶葉は、まず地面を覆うマルチとして働きます。日光を遮って雑草の発芽を抑え、土の乾燥を防ぎ、雨による表土の流失や、地温の急激な変化からも土を守ります。除草剤に頼らない有機の畑にとって、雑草との付き合いは年間を通じた大仕事。茶葉のマルチは、その付き合いを静かに支えてくれます。

やがて土になり、肥料になる

敷かれた葉は、時間をかけて微生物に分解され、含んでいた養分を土に返していきます。茶の葉が蓄えたものが、次の葉を育てる養分になる。雑草を抑える働きと、肥料としての働き——一枚の葉が二役を担い、何も無駄になりません。「茶にとって最も良い肥料は茶そのもの」という言葉のとおり、茶から生まれたものが、また茶へと返っていきます。

循環を支える仕組み——有機JASとASIAGAP

こうした畑づくりは、思いだけではなく制度の上でも確かめられています。私たちの畑と加工場は、化学合成農薬や化学肥料に頼らないことを第三者が審査する有機JAS認証を取得しています。さらに、食品安全や環境保全、働く人の安全までを含めて農場運営を審査するASIAGAPの認証も受けています。循環のお茶づくりを、これからも続けていくための土台です。

土づくりから仕上げまでの全工程はお茶ができるまでで、私たちの歩みは今村茶園のストーリーでご紹介しています。この畑から生まれたお茶は霧島茶のラインナップからご覧いただけます。

よくあるご質問

Q. 返された茶葉だけで肥料は足りるのですか?
A. 茶葉だけですべてをまかなうわけではありません。稲わらや葉、もみがらなどを発酵させた堆肥づくりと組み合わせて、土を育てています。

Q. なぜ捨てずに畑に返すのですか?
A. 茶の葉には茶を育てる養分がそのまま含まれているからです。畑の外に出さず循環させることが、土にとっても環境にとっても自然だと考えています。

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