同じ茶葉でも、湯の温度と浸出時間しだいで味わいは驚くほど変わります。鹿児島県霧島市で1947年から茶づくりを続ける今村茶園が、ご家庭で煎茶をおいしく淹れるためのコツを、温度・時間・茶葉の量の3つのポイントからご紹介します。特別な道具や難しい技術は必要ありません。今日の一杯から、ぜひお試しください。

用意するもの

  • 煎茶の茶葉:1人あたり2〜3g(ティースプーン山盛り1杯が目安)
  • 急須:小ぶりのものが扱いやすくおすすめです
  • 湯呑み:人数分
  • 湯冷まし用の器:マグカップや湯呑みで代用できます

温度計があるとより正確ですが、なくても大丈夫です。沸騰したお湯は、器に移し替えるたびに温度がおよそ10℃ずつ下がると言われています。これを利用すれば、感覚だけで湯温を調整できます。

基本の淹れ方(2人分の目安)

まずは、旨味と渋味のバランスがとれた、いちばん基本的な淹れ方です。

1. 茶葉を急須に入れる

2人分で4〜6gが目安です。茶葉が少ないと味がぼやけてしまうので、慣れないうちは「少し多いかな」と感じるくらいでちょうどよいでしょう。

2. お湯を70〜80℃に冷ます

沸騰させたお湯を、いったん人数分の湯呑みに注ぎます。こうすることで湯温が下がると同時に湯呑みが温まり、必要な湯量も正確に量れます。煎茶の旨味・甘味のもとであるテアニンは低めの温度でもよく溶け出す一方、渋味のもとであるカテキンは高温ほど出やすくなります。70〜80℃を目安にすると、旨味を引き出しながら渋味を穏やかに抑えられます。

3. 急須に注ぎ、40〜60秒待つ

湯呑みのお湯を急須に注ぎ、ふたをして40〜60秒ほど待ちます。深蒸しの茶葉はやや短め、浅蒸しの茶葉はやや長めが目安です。急須を揺すらず、静かに待つのがポイントです。

4. 少しずつ注ぎ分け、最後の一滴まで注ぎ切る

複数の湯呑みに注ぐときは、濃さが均等になるよう少量ずつ順番に注ぎ分けます(回し注ぎ)。最後の一滴には旨味が凝縮されているうえ、急須にお湯を残さないことで二煎目の味も良くなります。

二煎目・三煎目の楽しみ方

煎茶は一煎で終わりではありません。二煎目は、一煎目より少し高めの80〜90℃のお湯で、浸出時間は10〜20秒と短めに。すでに茶葉が開いているため、すぐに味が出ます。一煎目の深い旨味に対して、二煎目は香りとほどよい渋味が立ち、三煎目はさっぱりとした後味が楽しめます。同じ茶葉で移り変わる味わいを飲み比べるのも、煎茶ならではの楽しみです。

水出し煎茶の作り方(じっくり派も、すぐ飲みたい派も)

暑い季節や、渋味が苦手な方には水出しがおすすめです。時間をかけてじっくり抽出する方法と、すぐに飲める方法の2通りをご紹介します。

茶葉でじっくり水出しする(約8時間)

  1. 冷水ポットに茶葉10〜15gを入れ、水1Lを注ぎます
  2. 冷蔵庫で8時間ほど、じっくり浸出させます
  3. 茶葉を取り出すか茶漉しで漉して、よく冷やしてお召し上がりください

低温ではカテキンやカフェインが溶け出しにくいため、渋味や苦味が抑えられ、甘味と旨味の際立ったまろやかな味わいになります。時間をかけて抽出する分、旨みがしっかり出るのがこの方法の良いところです。夜に仕込めば、翌朝にはちょうど飲みごろです。

すぐ飲みたいときは(振って10秒)

冷蔵庫で8時間待てない、いますぐ冷たい一杯がほしい。そんなときには、水出し専用ティーバッグのCOLD BREW GREEN TEA|Premium Line(5g×15包)をどうぞ。冷たい水とティーバッグをボトルなどに入れて10秒ほど振るだけで、旨味のしっかり出た水出し煎茶がすぐにできあがります。

じっくり味わいたい日は茶葉で8時間、すぐ飲みたいときはCOLD BREWで10秒。どちらも水出しならではのまろやかな甘みをお楽しみいただけます。

よくある失敗と対処法

  • 渋すぎる・苦すぎる:湯温が高すぎるか、浸出時間が長すぎることが主な原因です。70℃前後まで湯を冷まし、時間を短めにしてみてください。
  • 味が薄い:茶葉の量が足りていないことがほとんどです。お湯の量を減らすか、茶葉を1人3gを目安に増やしましょう。
  • 二煎目がおいしくない:一煎目でお湯を急須に残すと、待っている間に渋味が出てしまいます。最後の一滴まで注ぎ切るのが解決策です。
  • 香りが立たない:茶葉の鮮度が落ちているのかもしれません。茶葉は冷蔵庫や冷凍庫で保存し、開封後はお早めにお召し上がりください。

今村茶園のおすすめ煎茶

今村茶園は、霧島連山のふもとの火山土壌と清らかな山の水に恵まれた茶園で、土づくりからこだわった茶を育てています。淹れ方を試すなら、ぜひ霧島の煎茶でどうぞ。

  • 霧島茶|特上煎茶:さえみどり・つゆひかり・やぶきたのブレンド。濃厚な旨味と深いコク、長く続く余韻が特長で、70〜80℃でじっくり淹れる基本の淹れ方と相性抜群です。
  • COLD BREW GREEN TEA|Premium Line:冷たい水と一緒にボトルに入れて10秒振るだけで、旨味と甘味の際立つ一杯がすぐに完成。夏の常備茶としてもおすすめです。

そのほかの煎茶や霧島のお茶は、霧島茶コレクションからご覧いただけます。今日の一杯が、ゆっくりとした時間のきっかけになりますように。

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